【世界文化比較】葬儀

今回の文化比較は「葬儀」をテーマにしてお伝えします。
 
 
 
 
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人生で1度は体験するであろうお葬式。

今回はこの葬儀に着目して文化比較をしたいと思います。

取り上げる国はフィリピン・韓国・アメリカ合衆国です。

 

フィリピン

フィリピンのお葬式は、日本と同じく通夜と告別式があり、その通夜は、教会だけでなく自宅でも行われることも多くあります。

■お葬式の日数の違い
フィリピンでは日本と違い、お葬式に要する日数が、通夜にあたる儀式で3日~1週間程度続きます。
多くの親戚や友人が別れを告げるために長く期間をとっており、国外へ働きに出ていることが多いフィリピンならではといえます。

■葬儀費用は寄付から
フィリピンでは国民の90%がキリスト教であることもあり、日常的にキリスト教への寄付が募られていて、お葬式の場でも行われています。
フィリピンでは所得が低い人が多く、お葬式の費用を十分に用意できないこともあるため、寄付を募って用意します。
また、フィリピンは家族や親戚、知り合いの間の絆がとても強い国であるため、親戚や友人などがお葬式の費用を出すこともあります。

■火葬ではなく土葬
キリスト教では死者は最後の日に復活するとされているため、死体を焼くことはありません。
そのため、埋葬は土葬となります。
しかし、土葬をするためには広い土地が必要であり、都市部に近いところでは、完全に土のなかに埋めるのではなく、棺を積み上げる形での対応となることもあるようです。

韓国

■韓国の伝統的な葬儀

韓国の葬儀の多くは、3日葬(サミルチャン)と呼ばれる葬儀です。
名のとおり、3日間かけて葬儀が行われます。

3日3晩弔問客を迎え入れて食事を振る舞います。
基本的には1日目は各所への連絡などの準備、2日目は日本でいう通夜、3日目が告別式となります。
喪服を着るのは2日目からで、故人の8親等以内の親族に正装が求められます。
これは、日本よりもかなり広い範囲です。

■3日葬の流れ

1日目
① 臨終後、故人に新しい服を着せ、白い布団や布をかぶせる
② 遺影の両脇にロウソクを立て、香を焚く
③ 自宅の門や玄関などに喪中の紙を貼り、謹弔と書いた提灯を門の前に下げる
④ 故人と親交のあった人に訃報の連絡を入れる
⑤ 葬儀に関する様々な担当者を決める(各種申告や連絡、案内、出納記録など)

2日目
① 故人の身体を綺麗に洗い、寿衣(スイ・死装束)を着せて掛け布で覆う
② 故人の口に水を含ませた米を入れる
③ 死後24時間経過すると棺に納める(故人の信仰によって、聖書や数珠なども入れる)
④ 棺の前に屏風を立てて、その前に黒いリボンをかけた遺影を置く
⑤ 遺影の両側にロウソクを立て、香を焚く
⑥ 遺族は喪服を着用し、弔問客を迎える(8親等以内の親族が正装)

3日目
① 祭祀(チェサ)と告別式を行い、出棺する
② 埋葬地まで棺を運んで墓穴に入れ、喪主が3回土を盛り、その後土を盛り上げて墓を作る
③ 墓の前に霊座を作り、お供えをして祭祀を行う。
④ 帰宅後、魂を家に迎える祭祀を行う。

■「哭」の儀式

「哭(ゴッ)」の儀式とは、「アイゴー、アイゴー」と大声をあげて泣く儀式で、故人が息を引き取った後から葬儀の期間中の朝夕に行なわなければならず、喪服を脱ぐ時まで続けられます。昔は、葬儀の期間が長いと喪主が大変なため、泣くのを代理で行なう代哭制もあったといわれています。現在は、「哭」の儀式をあまり目にする機会はないですが、田舎などの地方では今なお続けられている地域もあるようです。

アメリカ

まず一番最初に驚くのは牧師さんの言葉”Congratulations!”です。

なぜおめでとうなのか?それは宗教観の違いが起因しています。「永遠の別れではなく、一時的な別れで、天国で再会することを神により約束されている」という意味で”おめでとう”と言うそうです。

次に行われるのは讃美歌の歌唱です。アメリカのお葬式ではこの後に歌を歌うところが多いそうです。

■警察のサポート

お葬式が終わると、その後墓地へと向かいます。棺桶を霊柩車にのせ、礼拝堂を後にします。礼拝堂という違いだけで、ここまでは日本と同じです。

しかしその先導・最後尾には白バイの警察官が走ります。時にはパトカーの時もあるようです。

また、墓地までの道路の交通整備も行ってくれます。信号機でさえも赤信号の点滅信号になるというから驚きです。そうして最後まで、警察の方に見守られながら、亡くなった方のお見送りをみんなでします。

 

このように世界にはそれぞれの地域の文化・宗教に基づいた様々な葬儀の違いがあることがわかります。

もし参列する機会があるのなら、失礼にならないように各国の葬儀の仕方を勉強することも大事でしょう。


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