今回の世界の衣食住は、インド洋に浮かぶ島・マダガスカルについてご紹介いたします。
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みなさんはマダガスカルと聞いて何を思い浮かべるでしょうか?
ここにしかいない珍しい動物がたくさんいる島とか、自然が豊かな島というイメージが強いかと思います。
マダガスカルの生きものことはよく聞くけれど、そこで生活する人々の様子ってあんまり馴染みがないですよね…!
ということで、今回の世界の衣食住ではそんなマダガスカルで暮らす人々の文化をご紹介したいと思います。
~衣服~
マダガスカルでは”ランバ”という一枚の布を体に巻き付け、その下に褌(サラカ)または腰巻(シキナ)をつけるというのが伝統的なスタイルとなっています。
ランバの素材は地域によって様々で、ラフィア(=ヤシ)の葉やハフチャ(木の樹皮の内側を剥いで叩いて裂いたもの)、野蚕糸で作られた布などがよく使われているそうです。
野蚕糸のランバにはビーズで牛や星や花などの模様が織り込まれたものもあり、このような価値の高いランバは富を表します。
日本でもマダガスカルのランバを使ったハンドバッグやストールなどが販売されています。
~食事~
マダガスカルは東南アジア文化の影響を大きく受けているといわれています。
マダガスカルに最初に定住したのはインドネシアからの航海者という説もあり、意外にもアジア文化との共通点を見ることができるのです!
…そう、マダガスカルの主食はコメ。
マダガスカルでのコメの消費量は世界的にも多いほうで、1年間に日本人の2倍もコメを消費しているのだとか!
“ご飯とちょっとしたおかず”というのが基本的な食事のスタイルになっています。
おかずは魚や肉など。
南西部から南部の地域のように乾燥していて稲が栽培できない所では、キャッサバやトウモロコシ、サツマイモが主食として食べられています。
また、フランス植民地時代の名残でフランスパンも好んで食べられているようです。
~住居~
マダガスカルでは、地域によってさまざまな住居建築をみることができます。
建築材料はその地域で安価に入手しやすいものが好まれています。
例えば、雨が多い東海岸部では植物素材の住宅が一般的です。
特にラヴィナラという植物の幹や葉を用いて建てられることが多くなっています。
ちなみにこのラヴィナラはマダガスカル航空のロゴにも用いられている、マダガスカルのシンボル的な植物なんですよ…!
中央の標高が高い地域ではレンガ造りの家が多く、乾燥した西海岸地域では木で出来た骨組に土の壁という家が多くなっているそうです。
アフリカ大陸のお隣の島国・マダガスカルにまで東南アジア文化の影響が広まっているなんてすごいですね!
マダガスカルのイメージが少し変わった方もいるのでは…?
世界は広いようで意外なところでつながりがあるのですね。